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パーキンソン病とは

パーキンソン病は、脳内の神経伝達物質であるドパミンが減少することで、運動機能や非運動機能に障害が生じる進行性の神経変性疾患です。日本では「指定難病」に分類され、治療費の公費負担が認められる「特定疾患」にも指定されています。

 

ドパミンとは

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この病気は、主に中脳の黒質にあるドパミン神経細胞が減少することで発症します。健康な人でも加齢とともにドパミンは減少しますが、パーキンソン病患者ではその減少速度が著しく速いのが特徴です。

黒質について

 

パーキンソン病は時間と共に悪化する進行性疾患になります。

 

 

初期症状

振戦(しんせん)

: 手や足に細かな震えが見られ、特に安静時に顕著です。

 

動作の遅さ   

: 動きが鈍くなり、歩行速度が遅くなります。

 

筋肉のこわばり 

: 筋肉の緊張が高まり、関節が固くなることがあります。

 

姿勢反射障害  

: バランスを保つのが難しくなり、押されると倒れやすくなります。

 

中期症状

運動の困難  

: 歩行時に足を引きずるようになり腕の振りが小さくなります。

 

バランスの問題

: 方向転換や狭い場所を通る際に、足が地面に張り付くような感覚(すくみ足)が見られることがあります。

 

非運動症状  

: 便秘や低血圧、睡眠障害、抑うつなどの症状が現れることがあります。

 

末期症状

嚥下障害   

: 食べ物を飲み込むのが難しくなり誤嚥のリスクが高まります。

 

重度の運動障害

: 自力で立つことや歩くことができなくなり、全面的な介護が必要になることがあります。

 

認知症の合併 

: パーキンソン病に伴う認知症(パーキンソン病認知症)が発症することがあり、記憶力や思考能力に影響を及ぼします。

 

 

進行の個人差

パーキンソン病の進行速度や症状の現れ方は個人によって異なります。一般的には、病気の進行は数年から数十年にわたることが多く、初期の症状が軽度であっても、時間が経つにつれて重度の症状が現れることがあります。

このように、パーキンソン病は進行するにつれて多様な症状が現れ、患者の日常生活に大きな影響を与えるため、早期の診断と適切な治療が重要です。

 

症状の詳細についてはこちら「パーキンソン病とは.

パーキンソン病の治療方法とは

パーキンソン病は、脳内のドパミン神経細胞が減少することで発症する進行性の神経変性疾患です。治療の目的は、症状を緩和し、患者の生活の質(QOL)を向上させることにあります。現在の治療法は根本的な治療ではなく、対症療法が中心です。以下に、主な治療方法を詳しく説明します。

 

薬物療法

:薬物療法はパーキンソン病治療の基本であり、ドパミンの不足を補うことを目的としています。以下のような薬剤が使用されます。

 

(1) L-ドパ(レボドパ)

ドパミンの前駆物質で、脳内でドパミンに変換されて作用します。最も効果的な薬であり、特に運動症状の改善に有効です。

欠点として、作用時間が短く、進行期には服用回数が増えることがあります。また、長期使用で「ジスキネジア」(不随意運動)や「ウェアリングオフ現象」(薬の効果が切れる時間帯が生じる)が発生することがあります。

 

(2) ドパミンアゴニスト

ドパミン受容体に直接作用し、ドパミンの代わりとして働きます。L-ドパよりも作用時間が長く、ジスキネジアのリスクが低いですが、吐き気や眠気、突発性睡眠発作などの副作用がある場合があります。

 

(3) 補助薬

COMT阻害薬MAO-B阻害薬

:L-ドパの分解を抑え、効果を持続させます。

アデノシンA2A受容体拮抗薬

:ドパミンの作用を補助し、運動機能を改善します。

抗コリン薬

:振戦(震え)の改善に使用されますが、高齢者には副作用が強いため注意が必要です。

 

(4) 非ドパミン系薬

ドパミン以外の神経伝達物質に作用し、症状を間接的に改善します。これにはノルアドレナリン補充薬やドパミン遊離促進薬などがあります。

 

 

リハビリ

:リハビリは、運動機能の維持や症状の進行を遅らせるために重要です。体を動かすことでドパミン分泌を促進し、運動基礎となる筋肉や関節も強化することが主な目的になります。パーキンソン病では、ドパミン分泌が不足することで身体の動きにくさや手足の震えなどの症状が出現します。そのため意識的な運動の取り組みが重要であり、発症初期から運動を習慣化することが重要になります。

 

外科療法

:薬物療法で十分な効果が得られない場合、外科的治療が検討されます。

(1) 脳深部刺激療法(DBS)

脳内に電極を埋め込み、電気刺激を与えることで神経回路のバランスを調整します。主にウェアリングオフ現象やジスキネジアの改善に有効です。

 

(2) 定位脳手術

視床や淡蒼球の一部を破壊することで、振戦や運動症状を緩和します。現在はDBSが主流であり、定位脳手術は限定的に行われています。

 

 

デバイス補助療法

経腸療法:L-ドパを小腸に直接投与することで、薬の吸収を安定させる方法です。

持続注入ポンプ:薬剤を一定量持続的に投与することで、症状の安定化を図ります。

 

 

生活習慣の改善と心理的サポート

栄養管理:便秘や体重減少を防ぐため、バランスの取れた食事が重要です。

心理的支援:抑うつや不安を軽減するため、カウンセリングや家族のサポートが推奨されます。

 

 

研究中の治療法

iPS細胞を用いた再生医療:失われたドパミン神経細胞を再生する治療法が研究されています。

進行抑制薬:病気の進行そのものを遅らせる薬剤の開発が進められています。

 

まとめ

パーキンソン病の治療は、薬物療法を中心に、リハビリや外科療法を組み合わせて行われます。患者の年齢、症状、進行度に応じて治療法を選択し、生活の質を維持することが重要です。根本的な治療法はまだ確立されていませんが、研究が進展しており、将来的な治療の可能性が期待されています。

当センターでは、リハビリ(運動療法、歩行訓練)を提供することができます。薬剤の効果を確認しながらの実施になるため、より効果的にリハビリを進めることが可能です。

パーキンソン病のリハビリとは

まずは病院やクリニックでしっかりと診療を受けましょう。

重症度の分類(ホーン・ヤール)によっては、保険サービスを手厚く受けることが可能です。

詳細はこちら「パーキンソン病の重症度分類について

 

 

リハビリの目的

(1)運動機能の維持・改善

筋力、柔軟性、バランス能力を向上させ、転倒リスクを軽減します。

 

(2)症状の進行を遅らせる

適切な運動や訓練により、運動症状(振戦、筋固縮、動作緩慢など)や非運動症状(便秘、抑うつなど)の進行を抑えます。

 

(3)日常生活の自立支援

食事、入浴、移動などの日常生活動作(ADL)の改善を目指します。

 

(4)心理的サポート

リハビリを通じて患者の自信を高め、抑うつや不安を軽減します。

 

 

リハビリの方法(運動療法)

(1)有酸素運動
ウォーキングやサイクリングなど、心肺機能を高める運動が推奨されます。

 

(2)筋力トレーニング
筋力低下を防ぐため、特に下肢や体幹の筋力を鍛える運動が重要です。

 

(3)柔軟性向上のストレッチ
筋肉のこわばりを軽減し、関節の可動域を広げるためのストレッチが効果的です。

 

(4)バランス訓練
転倒を防ぐため、片足立ちやバランスボードを使った練習が行われます。

 

(5)歩行訓練
小刻み歩行やすくみ足を改善するため、視覚的な手がかり(床の線やリズム音)を利用した訓練が有効です。

 

 

リハビリを行う際のポイント

(1)早期開始と継続
リハビリは発症の初期から始めることで、症状の進行を遅らせる効果が高まります。

 

(2)個別化されたプログラム
症状や生活環境に応じたオーダーメイドのリハビリ計画が重要です。そのため、当センターでは目標設定シートを作成しリハビリを組み立てます。さらにリハビリ時間外でもリハビリが行えるよう、自主トレーニング表を個別で作成し提供しております。

 

・目標設定シート

 

・自主トレーニング表

 

(3)薬物療法との併用
リハビリは薬の効果が最大限発揮される「ON状態」で行うと効果的です。そのため、当センターでは1週間分の身体の動き具合、服薬時間などを記載できる表を本人様に記載していただき、リハビリ時間の調整を行います。また、薬物療法やリハビリの効果判定としても利用いています。

 

(4)家族や介護者の協力
家族がリハビリに参加し、患者をサポートすることで、より良い結果が得られます。

実際にリハビリ受けられている方のリハビリ体験記

実際にリハビリを受けたご利用者様からも「毎回効果が実感できる」「姿勢も変化してきた」と嬉しいお声を頂いているので、併せてご紹介いたします。

 

リハビリを受ける前は、常に前傾姿勢で前に倒れそうで怖かったです。
また、歩くときに足が小刻みにすくんでしまい、いつも転歩き出すたびに転倒しないか不安でした。リハビリを受けて後、姿勢が良くなり歩くときにスッと足が出てスムーズに歩けました。
パーキンソン病と診断を受けてからこんな体験は初めてで驚きました。
今回、こちらでリハビリを受けさせていただき、リハビリの時間だけではなく今後さらに身体が固くならないような方法や自主トレーニング方法など丁寧に教えて頂き、本当に良かったです。

 

他の方のお声はこちら👇

https://www.aile-reha.com/archives/case/962

https://www.aile-reha.com/?post_type=course&p=2281&preview=true

 

療法士からのメッセージ

当施設では、マンツーマンにて苦手な動きをサポート。運動によってドパミンの分泌を促進します。自宅でも行えるトレーニング方法を提案し、モチベーションのサポートもしていきます。また、ご希望があればパーキンソン病のステージに応じて自宅内の環境調整、担当ケアマネージャーと情報を共有し地域連携・医療機関である病院のMSWとの連携も実施します。

 

パーキンソン病は慢性進行疾患ですので、進行してしまってからでは筋力や姿勢を戻すことに時間がかかってしまう為、初期からの筋力低下や姿勢変化の予防がとても重要です。

進行してしまうと、パーキンソン病の症状だけでなく、転倒リスクも増加し、骨折による病院への入院も考えられます。

早期からのリハビリを実施することで筋肉の硬さや動きにくさを緩徐にすることが可能です。また、進行した方でもリハビリを行うことで現在より良くなることは可能です。また、エール伏見では皆様の不安が取り除けるように心理面からのアプローチも行います。

 

「お買い物に行くのが大変になってきた」、「お友達と旅行等お出かけすることができなくなった」、「身体が思うように動かなくなってきた」という方はご自身の身体の状態を知るためにも、ぜひ体験リハビリを受け、相談して頂ければと思います。

是非京都のエール神経リハビリセンター伏見へご連絡・ご相談ください。

 

エール神経リハビリセンター伏見は京都府京都市内にあるリハビリ施設です。

リハビリ体験も実施していますが、完全予約制となっています。

予約の方法は、電話・メールでも可能です。

 

特別リハビリ体験はこちら↓

特別リハビリ体験のご案内 | エール神経リハビリセンター 伏見 (aile-reha.com)

LINEでもお気軽にお問合せ下さい↓

https://page.line.me/993lksul?openQrModal=true

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