「急に足に力が入りにくくなった」
「手足がしびれる、力が入らない」
このような症状がある場合、**ギラン・バレー症候群(GBS)**という病気が関係していることがあります。
ギラン・バレー症候群は、主に手足の筋力低下やしびれが急に進む神経の病気です。感染症状のあと数日から数週間して、手足の力が入りにくくなることがあるとされています。
この記事では、ギラン・バレー症候群の症状や生活で困りやすいこと、リハビリで大切なポイントについてわかりやすく解説します。
ギラン・バレー症候群とは?
ギラン・バレー症候群は、末梢神経に炎症が起こり、手足の筋力低下やしびれなどが出る病気です。
特徴は、症状が急に進みやすいことです。
多くの場合、
- 足に力が入りにくい
- 手足がしびれる
- 歩きにくい
- 階段がつらい
- 立ち上がりにくい
といった症状が出ます。
ギラン・バレー症候群は急性に進行する炎症性の多発神経障害で、筋力低下や軽い感覚障害を特徴とし、治療には免疫グロブリン静注療法や血漿交換などがあります。
ギラン・バレー症候群で起こりやすい症状
■① 足に力が入りにくい
ギラン・バレー症候群では、足の力が入りにくくなることがあります。
例えば、
- 歩きにくい
- つまずきやすい
- 階段が上がりにくい
- 立ち上がりが大変
- 足が前に出にくい
などです。
症状は下肢から始まり、上肢へ広がることもあります。
■② 手が使いにくい
手や腕に症状が出ると、
- 箸が使いにくい
- ペットボトルのふたが開けにくい
- 字が書きにくい
- ボタンが留めにくい
- 物を落としやすい
といった困りごとにつながります。
力が入りにくいだけでなく、しびれや感覚の変化によって細かい作業がしにくくなることもあります。
■③ しびれ・痛みが出ることがある
ギラン・バレー症候群では、手足のしびれや痛みが出る場合があります。
- 手足がジンジンする
- ピリピリする
- 足先の感覚がわかりにくい
- 痛みで動きにくい
などです。
感覚症状は運動麻痺に比べると軽いことが多いとされていますが、生活のしにくさにつながることがあります。
■④ 顔・飲み込み・呼吸に影響することもある
症状が強い場合、
- 顔の筋肉に力が入りにくい
- 物が二重に見える
- ろれつが回りにくい
- 飲み込みにくい
- 息苦しい
といった症状が出ることがあります。

生活で困りやすいこと
■① 歩行や移動が不安になる
足の力が入りにくいと、歩くことや立ち上がることが大変になります。
- トイレまで歩く
- 階段を使う
- 外出する
- 段差を越える
- 浴室へ移動する
といった日常動作に不安が出やすくなります。
■② 手を使う動作が大変になる
手の筋力低下やしびれがあると、
- 食事
- 着替え
- 洗面
- スマホ操作
- 家事
などがしにくくなります。
必要に応じて、自助具や福祉用具を使うことで動作が楽になる場合があります。
■③ 疲れやすさが残ることがある
ギラン・バレー症候群は回復が期待される病気ですが、すぐに元通りになるとは限りません。
リハビリテーションに関する文献では、一般的に6か月から1年で回復するとされる一方、1年以上経っても歩行困難や疲労、痛みが生活に影響することがあるとされています。
リハビリで大切なこと
ギラン・バレー症候群のリハビリでは、症状の時期や回復段階に合わせて進めることが大切です。
ギラン・バレー症候群では早期からリハビリテーション治療を行い、患者さんの状態に応じた集学的なリハビリを行うこと、必要に応じて継続することが望ましいとされています。
■① 急性期は安全管理を優先する
症状が進んでいる時期は、無理に動くことよりも安全管理が大切です。
- 呼吸状態
- 血圧や脈拍
- 痛み
- 疲労
- 転倒リスク
などを確認しながら進めます。
この時期は、医師やリハビリ専門職の管理のもとで行うことが重要です。
■② 関節が硬くならないようにする
手足を動かす機会が減ると、関節が硬くなりやすくなります。
リハビリでは、
- 肩
- 肘
- 手指
- 股関節
- 膝
- 足首
などの動きを保つために、関節可動域練習やストレッチを行います。
■③ 筋力の回復に合わせて運動する
回復してくると、少しずつ筋力練習や動作練習を進めます。
ただし、無理に強い負荷をかけるのではなく、
- 今できる力に合わせる
- 疲れすぎない
- 痛みを悪化させない
- 休憩を入れる
- 翌日に疲れを残しすぎない
ことが大切です。
■④ 歩行・立ち上がりの練習
足の力が戻ってくる段階では、
- 寝返り
- 起き上がり
- 立ち上がり
- 立位保持
- 歩行練習
- 階段練習
などを段階的に行います。
必要に応じて、杖・歩行器・装具などを使いながら安全に練習します。
■⑤ 手の動作練習
手の力や感覚に不安がある場合は、
- 食事動作
- 着替え
- 書字
- 物をつかむ
- ボタン操作
- スマホ操作
など、生活に近い動作練習を行います。
道具を使うことで、無理なく動作を続けられる場合もあります。
■⑥ 疲労や痛みに配慮する
ギラン・バレー症候群では、回復過程でも疲労や痛みが問題になることがあります。
そのため、
- 短時間から始める
- 休憩を入れる
- 体調の悪い日は無理しない
- 痛みが強い時は相談する
- できる量を少しずつ増やす
ことが大切です。

自宅で気をつけたいポイント
■① 転倒しやすい環境を減らす
足の力や感覚が戻りきっていない時期は、転倒に注意が必要です。
- 床に物を置かない
- コードをまとめる
- マットを見直す
- 段差を確認する
- 手すりを使う
- 滑りにくい靴を選ぶ
など、環境を整えましょう。
■② 疲れる前に休む
「少し動けるようになったから」と頑張りすぎると、疲労が強くなる場合があります。
回復期は、休憩を入れながら少しずつ活動量を増やすことが大切です。
■③ 手足のしびれや痛みを我慢しすぎない
しびれや痛みがあると、動作が不安定になります。
痛みやしびれが強い場合は、自己判断せず医師や専門職に相談しましょう。
京都でリハビリを検討している方へ
エール神経リハビリセンター伏見では、
- ギラン・バレー症候群後の筋力低下
- 歩行不安
- 立ち上がり動作の不安
- 手足の使いにくさ
- 疲れやすさ
- 生活動作の改善
などに対して、専門的なリハビリを行っています。
「退院後のリハビリを継続したい」
「歩く力をもっと安定させたい」
「自分に合った練習方法を知りたい」
という方は、お気軽にご相談ください。
よくある質問
Q. ギラン・バレー症候群はどんな病気ですか?
A. 急に手足の力が入りにくくなる末梢神経の病気です。感染症状のあとに発症することがあり、数日から数週間で症状が進むことがあります。
Q. ギラン・バレー症候群でもリハビリは必要ですか?
A. はい。早期から状態に応じたリハビリを行い、必要に応じて継続することが望ましいとされています。
Q. 回復にはどのくらいかかりますか?
A. 回復の経過には個人差があります。一般的には6か月から1年で回復するとされますが、疲労や痛み、歩行困難が長く残る場合もあります。
まとめ
ギラン・バレー症候群は、
- 急に手足の力が入りにくくなる
- 足から症状が出ることが多い
- しびれや痛みを伴うことがある
- 飲み込みや呼吸に影響することもある
- 回復過程でリハビリが重要になる
病気です。
リハビリでは、
👉 関節を硬くしない
👉 筋力の回復に合わせて練習する
👉 歩行や生活動作を段階的に行う
👉 疲労や痛みに配慮する
👉 安全な環境を整える
ことが大切です。
急性期から回復期、退院後まで、状態に合わせてリハビリを継続し、その人らしい生活を取り戻していきましょう。
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