「片足立ちは何秒できればよいの?」「以前より短くなったけれど、問題があるの?」と気になっていませんか。
片足立ちに、誰にでも当てはまる一律の「合格秒数」はありません。年齢や測り方によって記録は変わります。秒数だけで病気や転倒の危険性を決めず、歩行や着替えなど、生活での困りごとと合わせて考えることが大切です。
01 INTERPRETATION
片足立ち「15秒未満」は、何を意味する?
日本整形外科学会が示す運動器不安定症の基準には、目を開けた片脚立ちが15秒未満という運動機能の評価項目があります。[1]
ただし、診断には原因となる運動器疾患や状態、日常生活の自立度などの条件も関わります。15秒未満だから直ちに運動器不安定症、15秒以上なら転倒しない、という意味ではありません。
この数値は、不安をあおるための境界ではなく、身体や生活の状況を詳しく確認するきっかけとして捉えましょう。
02 REFERENCE
年齢別の片足立ち時間|研究の参考値
健康な成人549人を調べたSpringerらの研究では、年齢が高い群ほど片足立ち時間が短い傾向が報告されています。以下は、目を開けて行った3回のうち最も良い記録について、男女を合わせた平均値です。[2]
| 年齢 | 平均時間 |
|---|---|
| 60~69歳 | 32.1秒 |
| 70~79歳 | 21.5秒 |
| 80~99歳 | 9.4秒 |
研究の条件:素足、腕を胸の前で組む、最大45秒、3回測定。健康な成人を対象とした海外の研究です。病気の診断基準、日本人全体の平均、脳卒中やパーキンソン病の方の目標値を示すものではありません。
表の平均値より短くても、それだけで異常とは判断できません。同年代でも個人差があります。病気やけがのある方は、他の人との比較より、自分の生活に必要な動きを安全に行えるかを確認しましょう。
POINT
研究の平均値・体力テストの得点・病気の診断基準は、それぞれ目的が違います。数字だけを並べて「正常・異常」を決めないようにしましょう。
研究・体力テストの測定条件と、家庭での安全配慮を示す説明図です。支えありの秒数を、支えなしの参考値とは比べません。不安がある場合は一人で測らず、専門家に相談してください。03 MEASUREMENT
測り方が違うと、秒数は比べられない
片足立ちは、目を開けるか閉じるか、腕の位置、支えの有無、測定回数によって条件が変わります。先ほどの研究と、スポーツ庁の新体力テストも方法が異なります。[2][3]
スポーツ庁の65~79歳向け実施要項は、素足で両手を腰に置き、最大120秒、2回の良い記録を採用する方法です。測定者が、ふらついた際にすぐ支えられるよう準備することも求めています。[3]
一方、手すりを持った状態の記録は、支えなしの参考値と同じ条件ではありません。支えを使うことは安全上大切ですが、比較する場合は「支えあり」と記録しておきましょう。
家庭で正確な秒数を競う必要はありません。片足で立つことに不安がある、転倒したことがある、痛みがある場合は、無理に測らず専門家に相談してください。閉眼片足立ちは難しくなるため、一人で試すことは避けましょう。
04 DAILY LIFE
秒数と一緒に、生活での困りごとを確認
リハビリを相談する際は、次のような場面を伝えると、確認したい動作が具体的になります。
- 立ってズボンや靴下を履くときにふらつく
- 階段を下りるときに怖さがある
- 歩行中の方向転換や、段差で不安がある
- 左右で支えやすさが違う
- 以前より動きにくいと感じる
着替えで不安があるときは、無理に立って片足を上げず、座って行うなど安全を優先しましょう。階段の不安については、階段の上り下りで確認したいポイントも参考にしてください。
また、立ち上がりにも困っている場合は、椅子から立ち上がりにくいときの工夫を合わせてご覧ください。
エールでの相談では、「片足立ちを何秒にするか」だけでなく、どの生活動作を行いやすくしたいかを伺い、身体の状態や目標に合わせてリハビリの内容を考えます。
05 FAQ
よくある質問
06 RELATED
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AILE FUSHIMI
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REFERENCES
参考資料
- 日本整形外科学会:「運動器不安定症」とは(2016年修正)
- Springer BA, et al. Normative values for the unipedal stance test with eyes open and closed. J Geriatr Phys Ther. 2007;30(1):8–15.
- スポーツ庁:新体力テスト実施要項(65~79歳対象)
本記事は一般的な情報提供を目的としています。診断や個別の運動方法は、医師や担当のリハビリ専門職にご相談ください。








