「手根骨はどこにある?」「指を曲げる関節は、どの骨の間?」と気になったことはありませんか。
手の基本的な骨格は、手根骨8個・中手骨5個・指骨14個、合わせて27個で整理できます。骨の名前だけでなく、実際の位置と、骨同士をつなぐ関節・靭帯を図で確認すると、手の構造を捉えやすくなります。[1]
この記事では、全体像から手首・指の細部へ、6枚の解剖図を見ながら紹介します。画像内の日本語の名称と、図の見方を合わせて確認してください。
この記事で分かること
01 GUIDE
手の骨27個|まず全体の配置を見る
手首から指先へ向かって、手根骨→中手骨→指骨の順に並びます。中手骨は、手のひらの骨格をつくる5本の骨です。親指側から第1~第5中手骨と呼びます。[1]
図1|手首から指先までの骨の配置
図中の名称:手根骨・中手骨・指骨・橈骨・尺骨。
出典:806 Hand and Wrist.jpg/OpenStax College/CC BY 3.0。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
| 手根骨:8個 | 手首・手の付け根の小さな骨 |
|---|---|
| 中手骨:5個 | 手のひらの骨。親指側から第1~第5 |
| 指骨:14個 | 親指は2個、ほかの4本は各3個 |
この27個には、前腕の橈骨・尺骨は含めません。また、親指の付け根などにある種子骨も別に考えます。「小さな骨まで含めて全員が必ず27個」という数え方ではありません。
02 GUIDE
手根骨8個|手のひら側から確かめる
手根骨は、前腕に近い近位列と、指に近い遠位列に分けて整理します。ただし、すべてが平らに横一列に並ぶわけではありません。豆状骨は、三角骨の手のひら側に重なっています。[1]
図2|手のひら側の骨と手根骨
出典:806 Hand and Wrist.jpg/OpenStax College/CC BY 3.0。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
| 近位列 | 舟状骨・月状骨・三角骨・豆状骨 |
|---|---|
| 遠位列 | 大菱形骨・小菱形骨・有頭骨・有鉤骨 |
舟状骨(しゅうじょうこつ)と月状骨(げつじょうこつ)は親指寄り、有頭骨(ゆうとうこつ)は中央寄り、有鉤骨(ゆうこうこつ)は小指寄りの遠位列にあります。図の向きが変わると左右の見え方も変わるため、まず親指の位置を確認しましょう。
03 GUIDE
指の骨と関節|親指と他の指の違い
親指以外の指には、付け根から基節骨・中節骨・末節骨があります。親指には中節骨がなく、基節骨と末節骨の2個です。[1]
| MCP(MP)関節 | 中手骨と基節骨の間。指の付け根 |
|---|---|
| PIP関節 | 基節骨と中節骨の間 |
| DIP関節 | 中節骨と末節骨の間 |
| 親指のIP関節 | 親指の基節骨と末節骨の間 |
図3|指の関節と側副靭帯を横から見る
図中の名称:中手骨・基節骨・中節骨・末節骨・側副靭帯。
出典:Gray338.png/Henry Vandyke Carter / Henry Gray/Public domain。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
親指の付け根の手根中手関節(CMC/CM関節)は、第1中手骨と大菱形骨の間にあります。親指を他の指に向ける動きにも関わり、指先のIP関節とは場所が異なります。
04 GUIDE
手首の関節|骨の間のつながりを見る
「手首の関節」は、1か所だけでできているわけではありません。橈骨と近位の手根骨の間の橈骨手根関節、手根骨の近位列と遠位列の間の手根中央関節などが関わります。[1]
図4|手首の骨と関節のすき間
出典:806 Hand and Wrist.jpg/OpenStax College/CC BY 3.0。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
尺骨は、橈骨と同じように手根骨へ直接接しているわけではありません。尺骨側には関節円板などの組織が介在します。手を裏返す回内・回外の動きには、橈骨と尺骨の間の関節も関わります。骨の配置を知ることと、痛みの原因を診断することは別です。
05 GUIDE
手首の靭帯|手のひら側と手の甲側
靭帯は、主に骨と骨をつなぎ、関節の安定に関わる組織です。手首には、橈骨と手根骨の間、手根骨同士の間などを結ぶ複数の靭帯があります。まず、手のひら側と手の甲側の違いを見てみましょう。
図5|手のひら側の手首の靭帯
出典:806 Hand and Wrist.jpg/OpenStax College/CC BY 3.0。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
図6|手の甲側の手首の靭帯
出典:806 Hand and Wrist.jpg/OpenStax College/CC BY 3.0。日本語ラベルへ翻訳・編集。編集版も同じライセンスで提供。
骨を動かす筋肉の力を伝える腱と、関節を支える靭帯は役割が異なります。筋肉や腱の位置は、手の筋肉と腱の記事で図を使って紹介しています。
06 GUIDE
構造を知って、手の困りごとを相談する
骨や関節の位置が分かると、「親指の付け根」「小指側の手首」「指先に近い関節」など、困っている場所を伝えやすくなります。いつから、きっかけ、腫れ・しびれ、どの動作で困るかも合わせて整理しましょう。
転倒して手をついた後の親指側の手首の痛みは、見た目の変形が少なくても、自己判断で捻挫だけと決めないことが大切です。舟状骨骨折では、症状が軽い場合もあります。[2]
外傷後の痛みや続く腫れがある場合は医療機関へ相談してください。構造図は、自分で骨折を診断したり、骨の位置を押して修正したりするための図ではありません。
脳卒中後の手の使いにくさについては、骨・関節だけでなく感覚や筋肉の働き、生活動作も合わせて確認します。6か月以降のリハビリの考え方も参考にできます。
FAQ
よくある質問
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AILE FUSHIMI
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REFERENCES
参考文献・資料
- Betts JG, et al. Anatomy and Physiology 2e. OpenStax, Rice University. 2022. Section 8.2 Bones of the Upper Limb.
- Gateshead Health NHS Foundation Trust. Suspected Scaphoid Fracture. 発行年明記未確認.
本記事は一般的な情報提供です。診断や個別の運動・装具の判断は、医師や担当の専門職へご相談ください。








